- HOME>
- 舌や粘膜の症状と病気
舌や粘膜の症状と病気
舌や粘膜に起こる病気についてその症状と原因、治療法を詳しくご紹介します。広本歯科クリニックでは口腔外科学会認定医による外科的治療にもご対応しております。気になる症状が見られる場合にはお気軽にご相談ください。
口内炎
症状
口内炎は、口の中の粘膜に発生する炎症で、一般的に粘膜が赤く腫れ、潰瘍や水泡ができることが特徴です。これにより、痛み、不快な臭い、出血などの症状が伴います。最も一般的な口内炎はアフタ性口内炎で、これは白っぽい小さな潰瘍ができ、再発しやすいという特徴があります。
原因
口内炎の原因は多岐にわたり、ウイルス感染、細菌の繁殖、ストレス、胃腸の不調などが挙げられます。不適切な栄養バランスや生活リズムの乱れも、唾液の分泌や質の変化を引き起こし、口内炎を引き起こしやすくします。
治療法
多くの口内炎は軟膏の処方でもって1週間以内で治癒しますが、症状を和らげるためには、口内を清潔に保ち、細菌の増殖を防ぐことが重要です。刺激物の摂取を避け、ビタミンB群やCの補給を心がけることも効果的です。
口腔カンジダ症
症状
口腔カンジダ症は、白いコケのようなものが生える偽膜性のものが一般的ですが、萎縮性や肥厚性のタイプも存在します。偽膜性では、拭き取ると下の粘膜が赤くなる特徴があります。
原因
免疫力の低下、口腔清掃不良、義歯装着などが原因で、カンジダ菌の異常繁殖によって起こります。特定の薬剤の使用や唾液の分泌不足も関連しています。
治療法
治療にはビタミン剤や乳酸菌整腸薬の投薬、抗真菌薬の処方があります。口腔内の適切な保湿と清潔に保つことが重要です。
粘液嚢胞
症状
主に下唇や舌下部に発生し、透明感のある紫青色の水疱性病変として見られます。大きさは通常5mm前後で、無痛性ですが、容易に破損しやすく再発しやすい病気です。
原因
物を食べているときに、誤って唇や頬っぺたを噛んでしまうことが多くの原因と考えられます。
治療法
治療は切除手術が基本です。原因となっている小唾液腺を除去します。
舌痛症
症状
舌痛症は、特定の原因が見当たらないにもかかわらず、舌や歯肉にしびれやヒリヒリとした痛みが慢性的に現れる病気です。この痛みは、食事中や注意が他に向けられている時には軽減することが特徴的です。
原因
舌痛症の正確な原因はまだ研究段階にあり、完全には解明されていません。過去の外傷や心因性の要因が疑われたこともありますが、最近では脳の痛みを感じる回路に何らかの変化が起こることで痛みが生じているという神経性の理論が有力視されています。
治療
具体的な予防方法が確立されていないため、症状を和らげる治療が中心です。睡眠の質を向上させたり、栄養バランスを整えたりすることが大切です。また、症状がひどい場合には抗うつ剤、精神安定剤、漢方薬、うがい薬などを用いた薬物療法もおこなわれます。
黒毛舌
症状
黒毛舌は、舌表面に毛が生えたように見え、しばしば着色が伴う状態です。その色は多くの場合黒色ですが、これ自体は悪い病気ではありません。
原因
黒毛舌の発生は、細菌の繁殖や飲食物、タバコの影響などによるものです。抗生剤の副作用や、口腔内を清潔に保たないことも関係しています。胃腸障害、糖尿病、腎障害も誘因とされています。
治療
抗生物質の使用を停止したり、体調が改善したりすると自然に治ることが多いです。口腔内の衛生管理を徹底することが重要です。
舌がん
症状
舌がんは、初期症状には舌のびらんや潰瘍、ざらざらした表面、白い斑点が現れます。進行すると、痛みを伴う場合もあり舌の動きや飲み込みに影響を生じる場合もあります。
原因
喫煙や飲酒が主な原因の一つとされています。また、慢性的な舌の刺激、例えば歯並びの悪い歯や合わない入れ歯などもリスクを高めます。
治療
舌がんの予防には、健康的な食生活の維持や喫煙・飲酒の控えることが推奨されています。早期発見が重要であり、治療は外科手術が基本で、場合によっては放射線療法や化学療法がおこなわれます。
舌線維腫
症状
舌線維腫は通常、痛みを伴わないものですが、口腔内に存在する突起物によって不快感を感じることがあります。腫瘍の中は細胞が密集しており、触ると固い感触があることが特徴です。
原因
主な原因は慢性的な物理的刺激です。
例えば適合が悪い義歯を長期間装着していることによって舌に線維腫が形成されることがあります。
治療法
治療には外科的手法による腫瘍の切除がおこなわれます。術後はわずかな疼痛がありますが、鎮痛剤によって管理が可能です。摘出された腫瘍は病理組織検査によって確定診断を得ます。