西宮市にある広本歯科クリニックは、患者様お一人おひとりに寄り添った丁寧な歯科医療を提供しております。当院では、単に歯を治療するだけでなく、患者様の全身の健康とQOL(生活の質)の向上を目指しています。
このブログでは、皆様のお口の健康に役立つ情報や当院の取り組みについてお伝えしていきます。日々の口腔ケアや歯科治療に関する疑問にお答えし、皆様の健やかな笑顔をサポートしてまいります。
今回は、「インプラントの寿命」についてお話しいたします。
インプラントの平均寿命はどのぐらい?
インプラントの平均寿命は、一般的に10年から15年程度と言われています。しかし、適切なケアと定期的なメンテナンスを行うことで、20年以上、場合によっては30年以上使用できるケースも少なくありません。
実際、インプラントが問題なく機能し続ける確率は、10年で90%以上、20年でも70%程度という報告があります。これは、多くのインプラントが長期間にわたって機能し続けていることを示しています。
インプラントの構造と寿命に影響する要因
インプラントは主に3つの部分から構成されています。
- インプラント体(人工歯根)
- アバットメント(連結部)
- 上部構造(人工歯冠)
これらの各部分が適切に機能し続けることが、インプラントの長寿命化につながります。
また、インプラントの寿命に影響を与える主な要因として、次のようなものが挙げられます。
口腔衛生状態
適切な歯磨きやフロスの使用などの日常的なケアが重要です。
定期的なメンテナンス
歯科医院での定期検診とプロフェッショナルクリーニングが不可欠です。
噛み合わせ
過度な力がかかると、インプラントや周囲の骨に悪影響を及ぼす可能性があります。
全身の健康状態
糖尿病などの全身疾患が、インプラントの予後に影響を与えることがあります。
喫煙
喫煙は口腔内の血流を悪化させ、インプラントの寿命を縮める可能性があります。
インプラントの不具合とその対処法
インプラントにも、時間の経過とともに様々な不具合が生じる可能性があります。主な不具合や症状と、その対処法は以下の通りです。
インプラント体の問題
インプラント体が折れたり、グラつきが生じたりすることがあります。このような症状がある場合、多くのケースでインプラント体の除去と再埋入が必要になります。
アバットメントの破損
アバットメントが折れることがあります。場合によっては、アバットメントのみの交換で対応できることもありますが、インプラント体の除去が必要になることもあります。
上部構造(人工歯冠)の破損
人工歯冠が欠けたり割れたりすることがあります。多くの場合、新しい人工歯冠を作製して交換することで対応できます。
インプラント周囲炎
インプラント周囲の歯肉や骨に炎症が生じる「インプラント周囲炎」は、インプラントの寿命を大きく左右する問題です。早期発見と適切な治療が重要となり、進行すると顎の骨まで溶けてしまい、最終的にはインプラントの脱落につながる可能性があります。
インプラントを長持ちさせるためのポイントは?
インプラントを長く使い続けるためには、以下のポイントに注意しましょう。
適切な口腔衛生管理
毎日のブラッシングとフロスを使用した丁寧なケアが大切です。
定期的なメインテナンス
定期的な歯科検診と、メンテナンスを受けましょう。
適切な歯磨き用具の選択
インプラントの形状に合った歯ブラシや歯間ブラシを使用しましょう。
フッ素無配合の歯磨き粉の使用
フッ素がインプラントを腐食させる可能性があるため、注意が必要です。
過度な力をかけない
歯ぎしりや食いしばりに注意し、必要に応じてマウスピースを使用しましょう。
禁煙
喫煙はインプラントの寿命を縮める可能性があるため、禁煙を心がけましょう。
インプラントに興味がある方は、当院にご相談ください
インプラント治療は、失った歯の機能を回復し、QOL(生活の質)を向上させる素晴らしい選択肢の1つです。しかし、その効果を最大限に引き出すためには、患者様ご自身の継続的なケアと歯科医師との協力が欠かせません。
インプラントをできるだけ長持ちさせるためにも、日々の丁寧な口腔ケアと定期的な歯科検診を受け、インプラントに不具合を感じた場合は、早めに歯科医院に相談するようにしましょう。
当院では、インプラント治療に対応しているほか、治療終了後の口腔ケアとメンテナンスにも力を入れております。
インプラントに関するご質問やご不安がありましたら、お気軽に当院にご相談ください。